【実録】実家売却までの日々|第4話 物件情報等報告書 包み隠さずありのまま伝える

【実録】実家売却までの日々|第4話 物件情報等報告書 包み隠さずありのまま伝える

実家売却までの日々、第4話です。
前回は「こちらの希望条件」を伝える「要望書」について書きました。
実家売却までの日々|第3話(要望書)

今回はその対になる書類、「物件状況等報告書(告知書)」です。

これは、売主が知っている物件の不具合をすべてさらけ出す書類。
正直、書くのは勇気がいります。
「ネズミが出た」なんて書いたら、買ってもらえないんじゃないか……と。

でも、空き家売却において、この書類は「自分を守る最強の盾」になります。
僕が実際に提出した文面を、そのまま公開します。


目次

第4話 物件状況等報告書|包み隠さずありのまま伝える

物件状況等報告書の作成

この書類の鉄則は一つだけ。
「知っていることは全部書く。知らないことは『不明』と言い切る」
これに尽きます。

知っていることは、全部書く。
知らないことは、「不明」と言い切る。

この2本だけで、変に盛らず、変に隠さず、あとから揉めにくい形になります。

僕たち相続人は、その家に住んでいるわけではありません。
だから「今の状況」なんて分かるはずがない。
そこで、まず冒頭にこの一文を入れました。

【前提条件:現況について】

売主は現在、本物件に継続的に居住・使用していないため、現況の詳細(雨漏り・シロアリ等の発生状況を含む)は未確認であり、不明である。

これが全てのベースです。
「嘘はつかないけど、責任も負えないよ」という宣言です。


実際に記入した「告知事項」の詳細

告知書の記入詳細

では、具体的な項目についてどう書いたか。
かなり赤裸々な内容ですが、これがリアルです。

1. 雨漏り・建物の傾き

【雨漏り】
売主の認識する限り、雨漏りについての申告・連絡・修理履歴等は聞いていない。
現在の発生有無:不明(現況未確認)

【建物の傾き(不同沈下等)】
売主の認識する限り、建物の傾きについての申告・連絡・調査・修理履歴等は聞いていない。
現在の状況:不明(現況未確認)


2. シロアリ(防除・駆除等)の履歴

過去に業者(アサンテ)に依頼し、ダイニング床下から作業員が潜って防除(駆除/消毒)作業を実施した履歴がある。
実施時期:不明(記録なし)
施工内容・範囲:ダイニング床下での作業(詳細不明)
施工保証書:見当たらない
現在の発生有無:不明(現況未確認)


3. 給排水(排水・下水)/詰まりの履歴

居住していた当時、母から連絡があり、排水(下水)の詰まり対応を2回程度行った履歴がある。
対応として、玄関と倉庫内にある2つのマンホールを開け、水や棒等で手作業により流して対処した。

発生箇所:玄関~倉庫内マンホール周辺(詳細不明)
原因:不明
現在の状況:不明(現況未確認)
※給排水管の破損・漏水・交換等の工事履歴については、売主の認識する限り不明(把握なし)。

一番書きたくなかったこと(でも書いた)

そして、一番躊躇したのがこれです。
害獣、つまり「ネズミ」です。
これを書くと物件の印象が悪くなるのは分かっています。
でも、隠して売って、あとで糞が見つかって「説明義務違反だ」と言われる方が怖い。

だから、当時の記憶をそのまま書きました。

4. 害獣(ねずみ)の履歴

居住・使用していた当時、ねずみの死骸および糞等の痕跡を確認したことがある。

発生箇所:洗濯機周り、2階付近
時期:主に冬季
当時の対応:売主自身で駆除・対処していた(業者依頼なし)。
補足:現在は本物件に継続的に居住していないため確定的なことは言えないが、食品を廃棄して以降、ねずみの姿は確認していない。
現在の状況:不明(現況未確認)

ここまで書けば、もう文句は言われないでしょう。
「ネズミが出る可能性のある古家」として納得して買ってもらう。
それがお互いのためです。


最後に一言「その他」として

最後に、全体を包括する一文を入れて締めくくりました。

上記以外の事項については、売主の認識する限り特段の告知事項はないが、未確認事項については不明(現況未確認)である。

これで書類は完成です。

  • 第3話の「要望書」(条件の提示)
  • 第4話の「告知書」(リスクの開示)

この2つの武器(防具?)を持って不動産屋さんとの媒介契約の時にお互いで確認します。


【読者の皆さんへ】コピペして使える「告知事項」記入例

「ネズミが出た」「排水が詰まった」……。
正直に書きたいけれど、どう表現すればいいか迷う方へ。
僕が実際に提出した文章をテンプレートにしました。

状況は家ごとに違うと思いますが、「言い回し」の参考になるはずです。
クリックして開いて、コピーして使ってください。

▶ 【記入例】物件状況等報告書(ネズミ・シロアリ・雨漏り等)

※あくまで「僕の実家の事例」です。
内容は必ずご自身の物件の状況に合わせて書き換えてください。
特に「不明」「現況未確認」という文言は、空き家売却において自分を守るポイントです。
迷ったときは、媒介業者(担当者)にも確認しながら調整するのが安全です。

※ネット完結の売却サービスも一応、調べました

僕は古い人間なので、結局は地元の不動産屋さんに直接行きました。
ただ、僕は使ってませんけど、ネットの時代ですから……「ネット完結型」も一応調べてました。

例えばこれ。
スマート仲介

仕組み的には「売主側の利益を重視」するスタンスっぽくて、今回の記事みたいに「ありのまま伝える」やり方とも相性は良さそうだなと思いました。
いきなり不動産屋に行くのはハードルが高い……という方は、こういう現代的なサービスのほうが合うかもしれません。
※最終的な契約条件や説明内容は、利用する会社・担当者の提示資料が優先になるので、気になる点は事前に確認するのが安心です。


次回予告|第5話:境界杭の確認と、母の彩り

書類を追って、整理完了、まだ何かできる時間。
よし、境界とマンホールや雨漏り確認して把握しておこう。
なんせ仕事してると、今日のように動ける時間はとても貴重。

時間なんてあっという間で全く足りなくなるのはわかってる。
よし、頑張れ僕!
もうひと仕事、心が熱いうちに行ってきます!

これから売却を考える方へ

僕は運良く地元の不動産屋さんと縁がありましたが、
もしツテが一切ない状態でスタートするなら、
まずは「自分の家の適正価格」をネットで調べてから動くと思います。

何も知らずに相談に行って、安く買い叩かれるのだけは避けてくださいね。

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