酒にまつわる語を五十音で引ける「酒語辞典」のワ行ページです。
日本酒の酒造り用語からビールのホップ・工程、ワイン概念、銘柄・酒米・水質・テイスティング語彙まで横断収録し、SAKE Diploma/ソムリエ/ビール検定にも耐える粒度を目指しています。
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このページの使い方(凡例)
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索引(ワ行)
わ(ワ)
- ワイン(Wine)〈カテゴリー総論〉
- 果実(主にぶどう)を発酵して造る醸造酒の総称。
静止/発泡(瓶内二次・タンク法等)/酒精強化、辛口〜極甘口、品種・産地・ヴィンテージ・醸造法の組み合わせで多様なスタイルをとる。
【関連】ワイン法/ワイン・アロマホイール/サービング温度(参照:共通) - ワイン法(各国の原産地・表示規則)〈ワイン表示・法規〉
- EUのPDO/PGI、仏AOC、伊DOC/DOCG、独Prädikatswein等に代表される原産地保護と表示ルール。
ブドウ品種・収穫制限・醸造法・熟成・糖度区分・地理的名称の使用を規定し、表示の信頼性を担保する。
【関連】リゼルヴァ(参照:ラ行)/ヴィンテージ(参照:は行) - ワイン・アロマホイール〈評価補助〉
- 香り語彙を階層的に整理した輪状チャート。
一次(果実)/二次(発酵)/三次(熟成)の同定・記述訓練に用いる。
【英語】Wine Aroma Wheel - ワイナリー(winery)〈施設〉
- ぶどう受入〜発酵〜熟成〜瓶詰までを行う醸造施設。
重力フロー設計や衛生動線、樽・タンク管理が品質の基盤となる。 - ワイングラス〈器具・酒器〉
- チューリップ型・ボルドー型・ブルゴーニュ型など形状により揮発・拡散・アロマ収束が異なる。
温度レンジとスタイル適合で選ぶ。
【関連】サービング温度(参照:共通) - ワックスキャップ(封蝋)〈表示・パッケージ〉
- 瓶口を蝋で封緘する意匠。
酸素透過・開栓性への影響と輸送耐性を考慮する。 - 割り水(わりみず)〈設計/日本酒・焼酎〉
- 原酒を加水して所定のアルコール度数に整える操作。
味の統合・香味の解像度・流通安定を狙う。
【関連】割り水燗/無加水=原酒(参照:マ行) - 割り水燗(わりみずかん)〈提供設計/日本酒〉
- 温めた湯で加水しつつ温度帯を合わせる燗付け手法。
ボディと香味の開き方を柔らかく調整できる。
【関連】サービング温度(参照:共通) - 和水(わすい)〈設計/焼酎〉
- 瓶詰前に一定比率で水を加え、数日〜数週間馴染ませる手法(前割りを含む)。
角を取り、香味を統合する目的で行う。 - 和醸良酒(わじょうりょうしゅ)〈醸造哲学〉
- 「人の和が良い酒を醸す」の意。
衛生・チームワーク・工程設計の重要性を示す日本酒界の標語。 - 和食ペアリング〈ペアリング〉
- 出汁・旨味・塩味・酸味の設計に寄り添う酒の選定。
軽快な酸・控えめの樽・温度レンジの精緻な合わせが鍵。 - ワイツェン(Weizen)〈ビール/スタイル〉
- 小麦比率の高い南ドイツ起源エール。
バナナ(酢酸イソアミル)とクローブ(4VG)由来のエステル/フェノール、クリーミーな泡が特徴。 - ワイツェンボック(Weizenbock)〈ビール/スタイル〉
- ワイツェンの酵母特性にボック級のボディとアルコールを伴う濃厚型。
熟成でトロピカルやパン皮様の複層感が出る。 - ワールプール(whirlpool)〈ビール工程〉
- 煮沸後、渦流でトゥルブを中心沈降させて清澄麦汁を得る工程。
ホップアロマ抽出(ホップスタンド)やDMS管理にも関与。
【関連】ローリングボイル(参照:ラ行)/ホップスタンド - ホップスタンド(whirlpool hopping)〈ホップ技法/ビール〉
- 煮沸停止後の高温帯でホップを接触させ、苦味を抑えつつ香気を抽出する手法。
温度・時間・溶存酸素の管理が鍵。
【関連】ホップ基礎(参照:共通) - ワカツ(Wakatu)〈ホップ〉
- NZ産。
ライム・フローラルの上品なアロマと中庸の苦味を与える。 - ワイメア(Waimea)〈ホップ〉
- NZ産。
松脂・柑橘・トロピカルの力強いトップノート。 - ワイイティ(Wai-iti)〈ホップ〉
- NZ産。
低アルファでピーチ・アプリコット様のアロマ付与に適する。 - ワールド・ビア・カップ(World Beer Cup)〈コンペティション〉
- 米国発の世界的ビール審査会。
スタイルガイドライン準拠で審査され、国際的評価の尺度となる。 - ワールド・ビア・アワード(World Beer Awards)〈コンペティション〉
- 英国拠点の国際ビール審査会。
地域予選と世界決勝で部門賞を選出する。
ゐ(ヰ)
- ヰスキー(歴史的表記)〈表記・歴史〉
- 現代仮名づかいの「ウイスキー」に相当する旧表記。
社名「ニッカウヰスキー」に見られるように、ラベルや商標で歴史的に用いられる。
【関連】ウイスキー(参照:あ行)
ゑ(ヱ)
- ヱビス(YEBISU)〈銘柄/ビール〉
- サッポロビールのプレミアムラガー・ブランド。
歴史的仮名「ヱ」を用いた表記が特徴で、麦芽100%と長期熟成設計で知られる。 - ヱ(歴史的仮名)〈表記・歴史〉
- 現代の「エ」に相当。
銘柄・地名・旧ラベル等で歴史的表記が残存する。
を(ヲ)
- ヲ(歴史的仮名)〈表記・歴史〉
- 現代日本語では語頭に用いられる例は稀だが、旧商標・地名・社名のロゴタイプで見られることがある。
用語検索の揺れに留意。
共通・補助項目(参照)
- ホップ基礎〈ホップ〉
- アルファ酸・ベータ酸・ルプリン腺・精油の基本。
苦味・香り・泡持ち・安定性に影響。 - 清澄〈工程総論〉
- 物理・化学・生物学的手段で濁りを取り除く工程の総称。
フィルター・遠心・清澄剤など。 - 吟醸造り〈酒造工程〉
- 高精白・低温長期発酵で華やかさと滑らかさを引き出す設計。
- 溶存酸素(DO)〈品質管理〉
- 酸化・劣化の主要ドライバー。
瓶詰・樽詰・移送時のDO最小化が香味維持の肝。 - サービング温度〈提供設計〉
- 供出時の温度最適化。
スタイル別に適温帯が異なる。 - マッシュ〈ビール工程〉
- 麦芽を湯に浸し酵素でデンプンを糖に分解する工程。
温度レストやpH設計でボディ・発酵度・泡持ちが決まる。 - 冷却安定化=酒石安定化〈ワイン/品質〉
- 低温で酒石を析出させ安定化させる処理。
外観安定と流通時の結晶発生抑制を狙う。
収録(一覧・キーワード)
【日本酒(わ行抜粋)】割り水/割り水燗/和水(焼酎)/和醸良酒/和食ペアリング ほか。
【ビール(わ行抜粋)】ワイツェン/ワイツェンボック/ワールプール/ホップスタンド/ワカツ/ワイメア/ワイイティ/ワールド・ビア・カップ/ワールド・ビア・アワード ほか。
【ワイン(わ行抜粋)】ワイン(総論)/ワイン法(PDO/PGI等)/ワイン・アロマホイール/ワイナリー/ワイングラス/ワックスキャップ ほか。
【表記・歴史】ヰスキー(歴史的表記)/ヱビス/ヱ(歴史的仮名)/ヲ(歴史的仮名) ほか。