発売日当日に通販でポチっとして、翌日に諏訪から届いた一本。
缶を手に取った瞬間から、すでに「諏訪浪漫」の物語が始まっていました。
今回いただいたのは、麗人酒造のクラフトビールシリーズ「諏訪浪漫ビール」から登場したフレッシュホップエール「一夢希」コラボバージョン。
諏訪市の介護事業所「一夢希」が利用者さんたちと育てた諏訪産ホップを100%使った、地域発の特別な一本です。
グラスの向こうに、諏訪の風景と高齢者施設の笑顔がゆらぐようなビール
だと感じました。
諏訪浪漫ビール「一夢希」フレッシュホップエールとは
麗人酒造は、上諏訪の老舗酒蔵として日本酒「麗人」を造りながら、霧ヶ峰高原の伏流水と上諏訪温泉をブレンドした仕込み水で「諏訪浪漫ビール」シリーズも手がけています。
豊富なミネラルを含んだ温泉水が酵母の働きを助け、しっかり発酵した味わい深いビールになるのが特徴です。
(参考:麗人酒造公式サイトおよび諏訪浪漫ビール紹介ページ)
そのラインナップの中でも「一夢希」版フレッシュホップエールは、
諏訪産フレッシュホップ100%使用+介護事業所「一夢希」との共同企画
という、物語性の塊のような一本。
公式オンラインショップでも数量限定として紹介されており、地元でも話題になっているコラボビールです。
価格は350ml缶で税込550円前後(公式情報)。
諏訪の酒販店やスーパー、そして麗人酒造のオンラインショップで販売されていますが、限定本数のため、見かけたら迷わず手に取りたい一本です。
一夢希とのつながりと、ホップ栽培のストーリー
今回のビールの背景には、介護事業所「一夢希」と利用者さんたちのチャレンジストーリーがあります。
諏訪市中洲を拠点とする一夢希グループは、高齢者や認知症の方の「社会参加」の一環として、2023年からビール用ホップ栽培に取り組んできました。
猛暑や畑の水はけの悪さから病気が出てしまい、不作の年も経験。
それでも諦めず、翌年には栽培指導を受けながら畑を増やし、合計18kgを超えるホップ収穫へとつなげたそうです。
収穫や花摘みには、宅老所「いぶき」や「いぶき ゆいの家」の利用者さんたちも参加し、仲間と一緒に作業を楽しみながら関わってきたとのこと。
そのホップを受け取って醸造を担ったのが、麗人酒造。
普段は海外産のペレットホップを使うところを、今回は生ホップで仕込むというチャレンジ。
「どんな仕上がりになるか不安もあったが、納得のいくビールになった」とコメントされているのがとても印象的です。
この一枚は、今年の上諏訪街道まちあるき呑み歩きが終わったあと、有頂天醸造さんでたまたま宮澤さんとお会いしたときのものです。
イベント後日、諏訪浪漫ビールや一夢希のホッププロジェクトについてお話を伺い『諏訪のストーリーあるビールです』と背中を押していただきました。
そのご縁もあって、発売日を聞いてすぐにオンラインショップで注文。
翌日には諏訪から自宅へ届き、まさにホップの記憶がまだ新しいうちに味わうことができました。
現地の空気感や、呑み歩きで見た上諏訪のまちなみを思い出しながら飲む一杯は、旅の続きのような時間でした。
缶のデザインにも、フレッシュグリーンのホップと、一夢希の「年齢を重ねても夢を持ち、仲間と共に自分らしく生きてほしい」という想いが込められています。
グラスを傾けるたびに、ラベルの向こうから諏訪の景色と、畑でホップを摘むみなさんの姿が思い浮かぶような一本です。
今回のレビューは、そんなストーリーに惹かれて、発売日に通販で購入し、翌日に届いたフレッシュな一本を自宅でじっくり味わった一次情報に基づいて書いています。
外観レビュー:黄金色の液面と、きめ細かい泡
グラスに注いでまず目に飛び込んでくるのは、やや淡めのゴールド。
泡立ちはきめ細かく、立ち上がりはしっかり、ほどなく落ち着いて薄いレースとしてグラスに残ります。
にごりはほとんどなく、クリアで上品な外観。
視覚的にも「麗人酒造らしいスッキリ感」が伝わってきます。
香り:初めて出会う、諏訪産フレッシュホップのニュアンス
香りの第一印象は「青々しさ」と「爽やかなハーブ感」が同居したフレッシュホップならではのアロマ。
ライン的にはペールエール寄りのニュアンスですが、シトラスだけでなく、若草やハーブ、白い花を思わせる香りがふわっと立ち上がります。
海外ホップにありがちな派手なトロピカル感とは少し違い、
諏訪の風がそのまま瓶詰めされたような、やさしくも芯のあるホップ香
という印象。
香りの強さは中程度ですが、温度が上がるにつれてホップの青さと麦の甘いニュアンスがじわじわと顔を出してきます。
ホップやモルトの詳しい香りの種類については、ホップの項目やモルトの項目もあわせてどうぞ。
味わい:スッキリした飲み口と、後味のしっかりした苦味
ひと口目のアタックは、とてもクリーン。
麦芽由来のほのかな甘みが舌先をかすめたあと、すぐにスーッと引いていきます。
ここがまず「麗人酒造らしいスッキリ感」。
中盤から後半にかけて、諏訪産フレッシュホップの心地よい苦味がじわじわと広がり、フィニッシュでは背筋の通った苦味がしっかり残ります。
この「飲みやすいのに、後味の苦味でキュッと締まる」感じが、ビール好きにはたまらないポイント。
甘さは控えめで、全体としてはやや辛口寄り。
モルトの厚みは中程度で、ライト〜ミディアムボディといった印象。
苦味はしっかりあるのに重たくならず、2杯目を自然に誘うバランスです。
苦味の項目も、合わせてチェックしてみてください。
質感とキレ:軽やかなボディに、芯のあるフィニッシュ
口当たりはなめらかで、炭酸は中程度。
シュワシュワと刺激する感じではなく、ビールの味わいを邪魔しない、食事に寄り添うタイプのガス圧です。
飲み込んだ後には、ホップ由来のほろ苦さと、温泉由来と思われるミネラル感が舌の奥に長く残ります。
「軽やかだけど、ちゃんと余韻で語りかけてくる」そんな質感。
諏訪浪漫シリーズ全体に通じる、
水の良さと、発酵の深さを感じさせるキレ
がここにも生きています。
適温と飲み方のおすすめ
冷蔵庫から出してすぐのキリッと冷えた状態(5〜6度くらい)だと、スッキリ感とキレが前に出て、のどごし重視の飲み口に。
個人的には、
少し温度が上がった7〜9度くらい
で、ホップの香りと麦芽の甘みがほどよく開いてくるタイミングが一番おいしく感じました。
時間をかけてゆっくり飲むと、「あれ、さっきと香りが違う」と気づく瞬間があって楽しい一本です。
ペアリング:諏訪の風景を思い浮かべながら
しっかりした苦味とスッキリした飲み口は、食中酒としてもかなり優秀。
ビール単体で楽しむのはもちろん、こんな料理と合わせると「諏訪浪漫」がぐっと立ち上がります。
しっかり食事系ペアリング(4品)
- 信州サーモンのカルパッチョやマリネ
ホップの青さとサーモンの甘みがきれいに調和します。 - 山賊焼き(長野風のニンニク醤油唐揚げ)
にんにくと醤油のコクに、後味の苦味がぴったり。ビールが進みます。 - ローストポークやグリルチキン
脂のある肉料理でも、スッキリしたキレで口中をリセットしてくれます。 - マルゲリータピザ
トマトソースとモッツァレラのシンプルな旨味に、ホップの香りが心地よく重なります。
コンビニ・スーパーで買える気軽ペアリング(3品)
- ポテトチップス(うすしお系)
シンプルな塩味とホップの苦味は鉄板の組み合わせ。飲み始めの一杯に。 - 柿の種(ピーナッツ入り)
醤油と唐辛子の風味に、フレッシュホップの青さがよく合います。 - スモークチーズ
スモーキーな香りとビールの苦味が寄り添って、ちょっと大人な時間に。
50代との相性:人生の「これから」を考える一本
「一夢希」という名前には、「年齢を重ねても夢を持ち、自分らしく生きてほしい」という想いが込められています。
介護施設の利用者さんたちが自分の手で育てたホップがビールになり、そのビールを50代の私たちがグラス越しに味わう。
そこには、人生のステージを超えてゆるやかにつながる「諏訪浪漫」があります。
味わい自体はスッキリ辛口寄りで、食事にも合わせやすく、量も350ml。
「もう若くはないけれど、まだまだ楽しみたい」アラフィフ世代にとっては、
無理なく飲める軽やかさと、しっかりした苦味の“人生後半戦ビール”
という印象です。
ランニングとの相性:諏訪湖ジョグのご褒美に
ランニングとの相性でいうと、これは完全に「ご褒美ビール」枠。
ハードなトレーニング直後にガブ飲みするというよりは、クールダウンと十分な水分補給を済ませたあと、ゆっくり体を落ち着かせてから楽しみたい一本です。
諏訪湖一周ジョグをイメージしながら飲むと、湖面を渡る風や、上諏訪温泉の湯けむりまで一緒にグラスに溶け込んでくるような気がします。
ランニング後のリカバリーフードと合わせて「一杯だけ」丁寧に味わうと、心の疲れまでほぐしてくれるような、そんなビールです。
諏訪五蔵について軽くご紹介
麗人酒造がある上諏訪には、「舞姫」「麗人」「本金」「横笛」「真澄」という五つの酒蔵が甲州街道沿いに集まる「諏訪五蔵」と呼ばれるエリアがあります。
同じ霧ヶ峰の伏流水を仕込み水に使いながらも、それぞれが個性のある酒づくりを続けていて、日本酒好きにとってはまさに聖地のような場所です。
諏訪観光協会が企画する「諏訪五蔵 酒蔵めぐり」では、五つの蔵を自由な順番で巡りながら試飲を楽しめるプランも用意されています。
諏訪浪漫ビールを飲んで「現地に行ってみたい」と感じた方には、次の旅の目的地にぴったりのコースです。
- 諏訪五蔵 酒蔵めぐり 公式ページ:
https://suwa5kuratour.suwakanko.jp/
- 諏訪五蔵(紹介ページ):
https://nomiaruki.com/
スペック・購入情報・リンクまとめ
| 商品名 | 諏訪浪漫ビール 一夢希 フレッシュホップエール(数量限定) |
|---|---|
| 醸造所 | 麗人酒造株式会社(長野県諏訪市諏訪2-9-21) |
| スタイル | フレッシュホップエール(エール系) |
| 原材料 | 麦芽(大麦)、ホップ(諏訪産フレッシュホップ100%使用) |
| 容量 | 350ml缶 |
| 参考価格 | 税込550円前後(公式オンラインショップ・地域ニュース等を参考) |
| 公式サイト |
麗人酒造 公式サイト: https://www.reijin.com/ 麗人酒造 公式オンラインショップ: https://reijin.biz/ (諏訪浪漫ビール各種はオンラインショップ内「信州諏訪の地ビール」カテゴリから) |
| 一夢希 公式サイト |
介護事業所「一夢希」: https://www.ibuki-ikiiki.com/ |
麗人酒造へのアクセス(Googleマップ)
甘辛・濃淡チャート(ビールver.)
諏訪浪漫ビール 一夢希を、ビール版の甘辛・濃淡チャートで表すとこんなイメージです。
辛口寄りで、ボディは中程度〜ややしっかり。
香味レーダーチャート(ビールver.)
香り・モルト感・キレ・苦味・余韻の5軸でレーダーチャートにすると、ホップ香と苦味、余韻がしっかりめのバランス型に位置づけられます。
モイの〆酒評:まさに「諏訪浪漫」という名の一杯
諏訪の水と温泉、高齢者施設「一夢希」のホップ畑、麗人酒造の醸造技術。
そのすべてが、350mlの缶と一杯のグラスにぎゅっと凝縮されたような一本でした。
味わいだけを見ても、とてもバランスのよい、完成度の高いフレッシュホップエール。
そこに「誰かの社会参加を支えるプロジェクトビール」という物語が重なることで、グラスの中身がただのビールではなくなります。
一日の終わりに、このビールを飲みながら諏訪のことを思う。
自分の50代のこれからを、少しだけ前向きに考えてみる。
そして、次に諏訪を訪れたら、必ず麗人酒造と一夢希のホップ畑のことを思い出す。
そういう意味で、まさに諏訪浪漫という名前がぴったりの一本。
クラフトビール好きにも、日本酒好きにも、そして「物語のある一杯」が好きな方にも、心からおすすめできるビールです。
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