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其の一|俺、実は…カ◯スなのか、ヘ◯なのか——巣を見て食欲が出るなんて…

—背徳の朝、四街道で僕はパンに支配された—
【食べてはいけないもの100選】
千葉県 四街道某所
ボー・スィエル
朝食用のクロワッサンを買いにメイン通りから少し裏のボー・スィエルへ。
入店待ちの列が数組できていた。
『お次のお客様、どうぞ』
入店許可が下され中に入る。
と、その瞬間、喉が鳴った。
あれはなんだ…?
見れば見るほど…食べたくなる。
なんと!そのパン?を見た時、僕の中に衝動が走った…。
僕は…カラ◯なのか?…◯ビなのか?
巣の卵を見て興奮するって、どうかしてる。
そう、卵を、巣ごと全てを食べたくなってしまった…
香ばしい香りが鼻を抜けて、理性が吹き飛んだ。
今日はクロワッサンはいらない。
今日の主役は、この“巣”だ。

千葉四街道 ボー・スィエル デニッシュ トリノス
そして、食べたら………
卵は燻の香りつき。ほどよくスパイスが効いていて、見た目とのギャップに心がザワつく。
デニッシュ生地はバターが香り高く、卵と組み合わせると驚くほど上品。
土台のポテトと相まって予想以上の食べ応え。 そして純日本人には馴染みのない不思議な風味。
なんだろう……美味しい……
こ、これが、罪の味か。。
作者:ケンジ・デリニヨン
フランス・アルザス出身の伝説的ブーランジェ、ジャン・デリニヨン氏の息子。 日本は四街道、「ボー・スィエル」で独自の表現を続けている。 パンというより“作品”と言いたくなる、そんな一皿だった。
パンに欲望を覚えた日
よだれが出る巣。
こんなパンに出会えるとは思っていなかった。
『罪悪感と背徳感,そして幸せ』
あの日、僕の中で何かが目覚めた気がする。

割ってみると巣の下にはポテトもある
今日の格言:
「よだれが出たら、それはもう獲物だ」
【食べてはいけないもの100選】