長野・佐久「ヤッホーブルーイング 大人の醸造所見学ツアー」に行ってきた人向けではなく、これから /来年?行こうと思っている人の背中を押すための実践ガイドです。
温度管理の現場、試飲のコツ、各銘柄の特徴やおすすめペアリングまで、プロ目線で要点を整理しました。
写真はすべて現地撮影。
横スクロールのフォトダイジェストから雰囲気をどうぞ。




ツアーの流れと所要時間のめやす
受付→説明→仕込み現場の見学→試飲カウンターでのテイスティング、という流れ。
体感の所要は約90分前後。
説明は要点が整理され、クラフトビールが初めての方でも置いていかれない進行です。

プロが見た注目ポイント
- 温度管理の徹底:冷却2℃の明示で、貯蔵やサービングの安定性が担保されている。
低温は酸化・雑味の抑制に直結 - ドラフト設備の清潔感:タップ周りの拭き上げやピッチャーの扱いが丁寧。
泡質の安定に寄与 - 教育の行き届いたサービング:注ぎ速度・角度を揃え、泡と液体の層が薄く混ざらないように管理


テイスティングのコツと順番
基本は軽い順=色が淡くアルコール度数の低いものから。
口中は水でリセットしながら進めると、それぞれの個性を明瞭に捉えられます。


試飲ラインナップ解説とペアリング
今回の順番は「水曜日のネコ → よなよなエール → インドの青鬼 → 有頂天エイリアンズ → クラフトザウルス ブラックIPA」。
まずは全体像をマップで把握してから飲むと記憶に残ります。
※相対配置は当日提示のIBU・EBCボードと現場テイスティングに基づく概算です。
水曜日のネコ|Belgian White

香りは優しく、塩味系スナックや白身魚の軽い前菜と好相性。
よなよなエール|American Pale Ale


パッケージの月は一見「中途半端な月」。
実は「ごく普通の日常の月」を表現し、毎晩=よなよな 気軽にエールをという想いが込められているとのこと。
インドの青鬼|IPA




豆知識|IPAの起源は大航海時代。
イギリスから当時の植民地インドへ長期輸送するため、防腐作用を期待してホップを大量投入したのが始まりとされる。
結果として強い苦味と香りが個性として確立した。
有頂天エイリアンズ|Hazy IPA




クラフトザウルス|Black IPA




ノンアルの選択肢として信州・安曇野りんごジュースが用意されていました。
飲めない人も一緒に楽しめる配慮がうれしい。

パッケージの遊び心と小ネタ


さらに昔話。
初期の缶バーコードは「4747=よなよな」を仕込んでいたという逸話が残る。
今は仕様上できないが、ものづくりの遊び心は健在。
予約・持ち物・注意点
- 予約:公式の最新スケジュールから事前予約を。
人気枠は早めに埋まるので日程が決まったら即チェック - アクセス:自動車利用は駐車場・送迎の有無を確認。
飲酒運転は厳禁。
ハンドルキーパーを決めて楽しもう - 服装:工場見学は歩く。
温度差もあるので軽い羽織りが安心 - 撮影:スタッフ・他のお客さんへの配慮を忘れずに。
指示があるエリアはルール順守 - テイスティング:軽い順→強い順、和らぎ水でリセット。
香りはグラスの縁をすべらせるように嗅ぐのがコツ



モイの〆ツアー評
ビールは造り手の思想が一番出る飲み物。
ここでは設備・サービング・説明・デザイン、どれも一貫して「楽しく、分かりやすく、ちゃんと美味しい」に向いていた。
プロ視点でも安心して友人に勧められる。
初めてなら「軽い順+和らぎ水」で世界がクリアに広がるはず。
帰り道に「日常の月」を一缶、今夜の冷蔵庫に置いてみてほしい。

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