酸性泉とは?ピリリとしみて、心に効く湯。
山奥の静けさを破るように、湯口から注がれる酸のしずく。
その一滴が、まるで雷鳴のように肌に走る。
酸性泉。
それは、温泉界の“異端児”にして“救世主”。
pH3.0以下という強烈な酸性度を持ち、古来より人々の皮膚を癒してきた神秘の泉。
「ちょっとしみるな…」
そんな第一印象も、湯あがりの爽快さと引き換えに、いつしか快感へと変わっていく。
「効いてる、確かに効いてる」
物理で訴えかけてくるその“湯の主張”こそが、酸性泉の真骨頂なのだ。
酸性泉の効能とは?傷も、悩みも、削ぎ落とす。
この泉質の最大の魅力は、なんといっても殺菌力の高さ。
酸性のパワーが、肌に潜む雑菌や真菌、皮膚トラブルの原因を根こそぎ洗い流してくれる。
特におすすめなのは、次のような悩みを抱える方。
- 水虫・アトピー性皮膚炎・湿疹に悩んでいる方
- ニキビ・吹き出物・脂性肌に悩む若者たち
- 慢性的な婦人病や外陰部トラブルをケアしたい方
- 肌にピリリと効く、強い温泉が好きな猛者たち
ただし、敏感肌の方には注意が必要。
最初は湯もみや掛け湯から慣らして、肌との“対話”を大切にしてほしい。
どんな人におすすめ?
「最近、温泉が物足りない」
そんなあなたへ。
ぬるま湯では満たされない、魂ごとデトックスしたい。
そんな時にこそ、酸性泉を試してほしい。
ピリッと走る刺激。
それは、湯との真剣勝負。
そして湯あがり、まるで新品の肌を手に入れたような爽快感が、あなたを包む。
酸性泉の代表的な温泉地ベスト3
- 草津温泉(群馬県)
pH2前後の強酸性。湯畑から湧き出る湯が、古今東西の悩みを浄化する。 - 玉川温泉(秋田県)
pH1.2、全国最強レベルの酸性度。岩盤浴との組み合わせで、心身の芯からリセット。 - 蔵王温泉(山形県)
スキーと雪の妖精“スノーモンスター”の地に湧く、酸性硫黄泉。美肌と爽快感の共演。
これらの地では、まさに「温泉=薬湯」の本質を体感できる。
強く、そして潔く。そんな湯治旅に出かけてみてほしい。
モイのひとこと|湯の刺激は、心の目覚まし。
温泉ソムリエ・モイとして、数々の湯をめぐってきたが、酸性泉だけは“目が覚める”体験だった。
しみる。でも気持ちいい。
ちょっと痛い。でも確かに“効いてる”。
そんなアンビバレントな感覚が、酸性泉の魅力。
湯あがりの肌はキュッと引き締まり、余分なものが削ぎ落とされていくようだ。
※ただし、入浴後の保湿はマスト!
酸性泉は“攻めの湯”だからこそ、“守りのスキンケア”もセットで楽しんでほしい。
9 泉質 まとめ
種類、効能&温泉地ガイド ▶