【宿泊記3】戸倉上山田温泉 朝ラン善光寺大本願別院 城泉山観音寺 ホテル晴山&戸倉観世温泉

赤い手すりとベンチが並ぶ高台から眺める千曲川と戸倉上山田温泉街
目次

ホテルから朝ジョグ 雷と超音波

戸倉上山田温泉の朝は、ジョグから始まる。
ナイキズームフライにR×Lソックスを履いて出発。
眠気は体を動かして覚まそう。
今日のリズムを感じながら。

戸倉上山田温泉の朝ジョグでブロック舗道に立つランナーの足元と蛍光イエローのソックス
「目覚めの一歩」
ここから物語は走り出す。
ホテルから戸倉観世温泉までのランログ。千曲川手前のウォームアップ走
まずはホテルから千曲川を渡り温泉へ
旅の爽やかな朝を感じる1kmほど。
千曲川の青い案内標識と朝霧に包まれた戸倉上山田温泉の山並み
千曲川の標識に朝霧が薄く絡む。
早朝の共同浴場の地元に馴染む心地よさが好きだ。
新戸倉温泉の入口ゲートと万葉超音波温泉の案内板
新戸倉温泉のゲートをくぐり超音波を浴びに。
戸倉上山田温泉の共同浴場 万葉超音波温泉の建物と山並みの朝景色
上から見る万葉超音波温泉〜名前と熱い湯が好きな理由。
万葉超音波温泉の入口と臨時休業を知らせる掲示板
ところが臨時休業。
前夜の豪雷雨で、愛してやまない“超音波”が落雷により沈黙していた。
そういえば昨日の夕方、戸倉上山田へ向かって来る時、大粒の雨にワイパーも追いつかなかったことを思い出す。

【雷と超音波】

なんと偶然の組み合わせ……。
僕の旅の記憶に印象づけた。

硫黄と緑に導びかれ戸倉観世温泉へ

気持ちを切り替えて、二湯目は戸倉観世温泉へ。
ここは変わらず硫黄の香りに包まれた極上緑の湯。
硫黄泉についての基礎知識はこちらでまとめているので、温泉街めぐりの前にぜひどうぞ。

戸倉観世温泉の正面入口に掲げられた大きな木製看板
浴室では地元の方々が口を揃え、超音波温泉の落雷の話題で持ちきりだ。
戸倉観世温泉の休憩所でザバスを飲みながら緑のタオルを手にする
湯と同じ緑のタオルを連れ帰る。ザバスで補給しながら肌の硫黄臭を楽しむ。

善光寺大本願別院 城泉山観音寺を目指す

ホテル晴山の奥に鎮座する城山のネオンが灯る善光寺大本願別院へ向かう。
千曲川を渡り、ランナーが集まる参道入口へ。
ここは地元の坂トレ名所らしい。
よそ者の僕は会釈しつつそろりと登り開始。
心拍が斜度と同じテンポで上がっていくような感じ。

善光寺大本願別院 城泉山観音寺の参道入口に到着。地元ランナーが集まり、坂道練習の人気スポットになっている
参道入口。
色とりどりのランシャツが、緑に映える朝。
山の緑に包まれた斜面に建つ城山善光寺と大きな白文字の看板
夜ネオンが赤く灯る城山の戸倉上山田温泉♨
緑に囲まれた坂道を善光寺城山に向かって登る途中の風景
序盤はまだ優しい勾配。
呼吸を整え影と並走。
長野 戸倉上山田温泉 城山 善光寺 登山道 中腹の東屋と休憩所
中腹の東屋でひと呼吸したい気持ちを抑える(少しペースダウン)
斜度18%を示す標識と落石注意の看板、城山善光寺への急坂
18%の標識。
数字は静かに厳しい。
城山善光寺へ向かう急坂、路面に滑り止め模様が施された道
六角の滑り止めがびっしり。
登りは頼もしく、下りは慎重に。
長野 戸倉上山田温泉 城山 善光寺 登山 路面とランニングシューズ
足元を見つめると、まだいけると脚が答える。
急坂の石畳に足を置くランニングシューズと滑り止め模様のアップ
石畳の下りは足首を捻らぬよう、母指球でそっと置く。
長野 戸倉上山田温泉 城山 善光寺 登山 温泉マークの展望
温泉マークが視界に入ると、やっと来たと脚は軽くなる。
善光寺大本願別院 城泉山観音寺へ向かう途中の入口付近。石像が並び、参道の雰囲気を感じる
参道の入口に石像が並ぶ。ゴールはすぐそこ
長野 善光寺城山 本堂へ続く最後の階段
ラストの階段で荒れた呼吸のリズムを整える。
赤い柱と屋根に囲まれた善光寺大本願別院の本堂と参拝の空間
善光寺大本願別院 城泉山観音寺の本堂へ。
赤が目に眩しい。
赤い手すりとベンチが並ぶ高台から眺める千曲川と戸倉上山田温泉街
本堂脇から街を見下ろす。風は涼しく心地よい。

下りはご褒美?いや……油断禁物

長野 戸倉上山田温泉 城山 善光寺 登山 下り坂のラスト区間
滑り止めの石畳が続く急下り。歩幅を詰め、膝を守る。
城山善光寺ラン、下り道の終盤に国道18号の標識が現れる。ゴールが近づき、足取りも軽くなる瞬間。
青い標識が見えたら、下りは終盤。
善光寺城山 ランニング往復を終えたガッツポーズの影
影でガッツポーズ。急坂往復終了の静かな喜び。
戸倉観世温泉から善光寺大本願別院 城泉山観音寺を往復しホテルへ戻るランログ
全体のログはこんな感じ。旅ジョグは景色が新鮮で良いね。
ホテル晴山前の歩道と青々とした植栽に囲まれた朝の街角
ホテル晴山の手前で硫黄が香る。早く湯に浸かりたい…

部屋で仕上げる“朝”タンパクと湯

冷蔵庫から取り出したザバスミルクプロテインを手に持つ瞬間
冷蔵庫からザバス。
走った朝はコンビニのプロテイン。
木桶の柄杓から注がれる湯と客室露天風呂の丸い湯船
湯を浴びると体の外からもやさしく補給。
木桶の丸い湯船に満たされた戸倉上山田温泉の客室温泉と静かな湯面
丸い湯面がリラックスへと誘う。
木製の湯口から注がれる戸倉上山田温泉の源泉と白く縁を彩る湯の華
湯口の縁には良質な湯の花。
木桶風呂に足を伸ばして浸かる戸倉上山田温泉の客室温泉でのひととき
じわ〜っと毛穴が開いていく幸福。
つい、うたた寝気味に。
長野 戸倉上山田温泉 ホテル晴山 客室露天風呂から望む城山の緑景
湯船から登った城山を望み…またこの部屋に来たいと思う。

わずかに白光りする極上湯

旅メモと注意

  • 共同浴場は臨時休業があり得るので、出発前に電話や公式SNSで営業確認をすると安心。
    万葉超音波温泉のように落雷など予期せぬ要因もある。
  • 善光寺大本願別院 城泉山観音寺への参道は勾配変化が大きい。
    登りはすぐ心拍が上がる。
    競技志向でない場合は無理せずチョコチョコと登りきるのも良い。
    下りは歩幅を詰め膝と足首を守る。
    滑り止め舗装は濡れているとグリップが急に落ちるので夜露、日陰、雨上がりはとくに慎重に。
  • 参道は地域の生活道路でもある。
    早朝は声量控えめに、並走より一列で。
    参拝、仕事の方を優先してすれ違い時は注意を払う。
  • 夏は虫除けと給水、冬は路面凍結に注意。
    小さなボトルと塩分タブレットがあると心強い。
  • 温泉前後は水分補給を忘れずに。
    硫黄を含む湯では銀製アクセサリーが変色しやすいので外して入浴。
    長湯より“分割入浴”が心地よい。

泉質の違い かんたん早見

戸倉観世温泉は硫黄の香りが際立つのが魅力。
ほかの泉質も旅の計画に合わせて選ぶと楽しい。
詳しくは各リンクで深掘りを。

  • 硫黄泉:たまご様の香り。戸倉観世温泉の“緑の湯”のように個性が強く、湯上がりの爽快感が印象的。
  • 塩化物泉:塩のベールで湯冷めしにくい“あたため上手”。海辺や内陸にも多い万能派。
  • 炭酸水素泉:肌ざわりつるり。重曹泉とも呼ばれ、湯上がりのさっぱり感が特徴。
  • 硫酸塩泉:しっとり系。さら湯に近い感覚でじんわり温まる。
  • 含鉄泉:鉄分で湯が赤や茶に。空気で色が変わる“育つ湯”。
  • 酸性泉:キリッとシャープ。皮膚が敏感な日は短時間で。
  • 放射能泉:さらり軽い浴感で静かに長く楽しむタイプ。
  • 二酸化炭素泉:細かな泡が肌に付く“シュワ湯”。歩いて巡る日と相性◎。
  • 単純泉:クセが少なく入りやすい。旅の合間のリセットに最適。

この旅の“推し湯”

戸倉観世温泉:硫黄の香りとやわらかな緑。
地域の暮らしの温度がそのまま湯船に宿るような共同浴場。
朝の一番風呂で体が目を覚まし、ラン中の疲れにふわりと纏わり蓋をしてくれる感じがたまらない。

万葉超音波温泉:今回は前夜の落雷で休業。
再訪時は“超音波”の独特な熱湯を楽しみたい。
臨時情報のチェックは忘れずに

ホテル晴山 使いこなしメモ

  • 客室風呂はほどよい温度で、朝ラン後の“リラックス”に最適。
    かけ湯→短め入浴→水シャワー→休憩を2〜3セット、その後ベッドにダイビング!

    最高ですって…本当に…。

  • 冷蔵庫のドリンクで軽く補給してから入浴すると、湯あたりしにくい。
    プロテイン、電解質補給は“湯前”がよし。
  • ベランダ側から城山(城泉山)を望むカットは“ホテル晴山ならでは”。
    滞在レビューに写真を一枚残しておくと後日「また行きたい…」と心に効いてくる。

今回の感想(抜粋)

前日夕方の豪雷雨は旅に劇的な前振りをくれた。
愛する万葉超音波温泉が沈黙していたのは残念だが、そんな偶然が旅の物語を濃くするもので。
戸倉観世温泉の極上“緑の湯”は、相変わらず硫黄の香りに綺麗なグリーンがふくよか。
参道では地元ランナーに混じり、東屋あたりでタレタレのペースダウン。
それでも本堂からの爽快な眺めが、僕の動いた朝をまるごと全て肯定してくれた。
ロビーで飲泉、部屋に戻りプロテインと内側から、部屋の半露天硫黄泉で外側からも満たす完ぺきコース。
じわ〜っと毛穴が開く感覚にうたた寝して、最高に穏やかな朝になった。

次回予告

次の記事はホテル晴山の朝ごはん編、特別に許可いただいた大浴場編。
“朝食→大浴場”のラスト2編構成で、滞在する際の想像を立体的に描く予定です。
更新をお楽しみに。

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